どんなソフトウェア?
クリップボードって?
皆さんはカット(切り取り)やコピー、ペースト(貼り付け)といった Windows 95 の機能を使われたことがありますか?
エクスプローラでファイルをカットした後、別のフォルダにペーストするとファイルを移動させられます。メモ帳で文字列をコピーして貼り付けると、同じ文字列を2回入力しないで済みます。
このときデータは、クリップボードというメモリ領域に一時的に保管され活用されているのです。
しかしクリップボードには1つのデータしか保存できません。あるデータをコピーしたあと、違うデータをコピーすると、先にコピーしたデータはクリップボード上から破棄されてしまうのです。
そこでQTClipの登場です。
こんな機能がいけまっせ!
1. クリップボード履歴
QTClipはクリップボードに格納されたテキストデータの履歴を一時的に保存できます。保存できる個数も1個から500個まで幅広い設定が可能です。もっとも、あまり個数を多く取るとメモリを消費しますので、私は100個ほどに押さえて使っています。
ちなみに、クリップボード履歴はQTClipが終了されるとクリアされます。
(追記:QTClip Ver2.5βからは起動時のオプションで履歴を保存することもできます)
2. テキスト保管
クリップボード履歴のテキストデータを後で再利用したいときは、テキスト保管機能を使いましょう。保存できる個数も10個から1,000個まで幅広い設定が可能です。これも個数を多く取るとメモリを消費しますので、私は100個まで(初期設定のままですね)保存しています。
3. ポップアップメニューですばやく貼り付け
QTClipはホットキーによりポップアップメニューを呼び出し、すばやく貼り付けることができます。ぜひともホットキーの設定はしておきましょう。
インストール
必要なファイルをダウンロード
arakenのホームページからダウンロードします。
解凍して、起動するまで
レジストリを汚しませんので、安心して試してください。
ファイルの解凍
適切なフォルダを作ってその中にファイルを解凍します。ご参考までに、私は次の場所に解凍しています。E:¥QX¥
※ 比較的容量を必要とするプログラムはドライブEに置いています。QXエディタ(*1)を使っているユーザは、なるべくQXエディタがあるフォルダにQTClipを解凍した方が使い勝手が良いです。
*1 QTClipの作者arakenさんが制作されているエディタ。QTClipは、QXエディタに代表されるQXシリーズの1ソフトウェアです。
ショートカットの作成
コマンドラインの詳細についてはQTClipのヘルプの[起動方法]をご覧ください
- [スタート]ボタンから[設定(S)]-[タスクバー(T)...]を選択します。
- [[スタート]メニューの設定]タブの[[スタート]メニュー]項目にある[追加(A)...]ボタンを押します。
- [コマンドライン(C)]に以下のように入力して[次へ(N) >]ボタンを押します(次の一文をコピーして貼り付ければカンタンです)。 E:¥QX¥QTXTCLIP.EXE -IQTCLIP.TXT -C100
- [ショートカットを保存するフォルダを選んでください(S)]で、[スタートアップ]フォルダを選んで[次へ(N) >]ボタンを押します。
- [ショートカットの名前を指定してください(S)]にQTClipと入力して[完了]ボタンを押します。
- [[スタート]メニューの設定]タブの[[スタート]メニュー]項目にある[詳細(D)...]ボタンを押します。エクスプローラが起動します。
- [スタートアップ]フォルダの中にある[QTClip]アイコンを右クリック、メニューから[プロパティ(R)]を選んでください。
- [ショートカット]タブの[実行時の大きさ(R)]メニューで[最小化]を選んで[OK]ボタンを押します。
- 最後に、[タスクバーのプロパティ]ウィンドウが開いたままになっているので、[OK]ボタンを押して閉じてください。
お疲れさまでした。これで使う準備は終了です。[QTCLIP]フォルダの[QTXTCLIP.EXE]をダブルクリックして、さっそくQTClipを起動してみましょう。
なお次のWindows起動時からは自動的にQTClipが起動されます。これからは安心して文書をコピー&ペーストできますよ。
ポップアップメニューを活用しましょう
どれをホットキーにするか
ホットキーを設定しておけば、いつでもQTClipを呼び出せます。ポップアップメニューを呼び出すにはこのホットキーの設定が欠かせませんので、ぜひ設定しましょう。
私のおすすめホットキーは以下の通りです。
- QTClipをアクティブにするホットキー(A)
- Alt(チェック) Shift(チェックしない) Ctrl(チェック) V(英数字)
- ポップアップメニューを表示するホットキー(T)
- Alt(チェック) Shift(チェックしない) Ctrl(チェックしない) C(英数字)
しばらく使ってみて、指になじむキーの組み合わせを見つけてください。
ポップアップメニューを改造
ホットキーを設定し終えたら、ひとまずポップアップメニューを呼び出しましょう。上記の設定ではAlt+C(Altキーを押しながら英数字のCを押す)ですね。(図解)
あきぃ的ポップアップメニューに改造する
よろしければ私の使っているメニュー定義ファイル(テキストファイル・約6.4KB)をお試しください。
上記のメニュー定義ファイル(qtpopdef.txt)をQTClipのフォルダ(例ではE:¥QX¥)に移動します。
QTClipのショートカットのプロパティで、[リンク先(T)]を以下のように書きかえます。QTXTCLIP.EXE -Iqtpopdef.txt -C100
[作業フォルダ(S)]を以下のように書きかえます。E:¥QX¥
ホットキーを押して、ポップアップメニューを呼び出してみてください。(図解)
戻したくなったら上記のqtpopdef.txtの部分をQTCLIP.TXTに書きかえてください。
アンインストール
レジストリを汚しませんので、カンタンにアンインストールできます。
ファイル・フォルダの削除
- タスクトレイに収まっているQTClipアイコンを右クリックします。表示されたメニューから[常駐解除(Z)]を選択します。
- その後、QTClipのファイル群をフォルダごと削除します。
ショートカットの削除
- [スタート]ボタンから[設定(S)]-[タスクバー(T)...]を選択します。
- [[スタート]メニューの設定]タブの[[スタート]メニュー]項目にある[削除(R)...]ボタンを押します。
- [スタートアップ]フォルダの中にあるQTClipを選んで[削除(R)...]ボタンを押したあと[閉じる]ボタンを押します。
これでアンインストールは完了です。
QTClipはaraken(新井健二)さんの著作物です。
この文書はQTClip Ver2.3の時に作成し、Ver2.5β2の時に修正しました。